「おにぎり」とは?
「おにぎり」は、米を固めた食べ物であり、日本を代表する携帯食です。
具を中心に、塩で薄く味付けした米を握って、三角形などの食べやすい形に固めます。おにぎりの上に海苔を巻くこともあります。
代表的な具には、梅干し、塩鮭、昆布、おかか、明太子、ツナマヨ、イクラなどがあります。
日本米(ジャポニカ米)の特性から、保存性と携帯性に優れており、日本ではほとんどどこに行ってもおにぎりが売られています。日本人のおにぎりに対する愛着は恐ろしいほどです!
おにぎりは、日本で最も作られている料理の一つと言えるでしょう。
「おにぎり」の他に「おむすび」や「握り飯」と呼ばれることもあり、また日本以外の国では「rice ball(ライスボール)」という呼び名が定着しているところもあります。
おにぎりの美味しい食べ方
おにぎりに使われるジャポニカ米は、よく噛むことで甘さが増す品種です。
もし日本のおにぎりを食べる機会があったときは、ためしに意識してたくさん噛んで味わってみることをおすすめします。お米の独得の旨味と甘味をよく感じられるはずです。
おにぎりに使われているジャポニカ米
日本は世界でもトップクラスに米の消費量が多い国であり、日本人にとって米はとても重要な存在です。
日本で食べられているジャポニカ米は、世界で作られている米の品種の約15%に過ぎませんが、日本ではお米と言えば「ジャポニカ米」です。
ジャポニカ米は、炊くことで水分を多く含み、弾力と粘り気が出ます。
冷めても味が落ちにくいことから、「おにぎり」や「弁当」のような、お米による携帯食の文化が生まれました。
様々なおにぎりの形
おにぎりには様々な形や握り方があり、中でもメジャーなのは
三角形
球形
俵型
です。
コンビニエンスストアに売っているおにぎりは、三角形のものが最も多いです。
実際には、具を中心ではなく上に乗せたものや、混ぜご飯を使って握ったものなど、様々なバリエーションのおにぎりが存在し、新しく開発され続けています。
ただ、日本人が思い浮かべるおにぎりの基本形は、おにぎりの中心に具が位置し、その周りを米が取り囲んでいるものです。おにぎりの最も代表的な具は梅干しですが、その様子は日本の国旗に似ています。多くの日本人にとって、具が中心で米がそれを取り囲むおにぎりの形状は、何かしら特別なものがあるのかもしれません。
おにぎりの歴史
日本には、紀元前5世紀に、大陸から水稲技術が伝わったと言われています。それ以降、米は日本人にとってなくてはならない主食になりました。
日本の歴史の中で、米は長らく通貨の地位を占めるほど重要な穀物でした。
今のおにぎりの直接の起源は、平安時代に食べられていた「屯食(とんじき)」という、もち米を蒸した大型の米の塊だったそうです。
鎌倉時代末期からは、うるち米が握られるようになり、戦場に持っていく兵糧としても使われました。
江戸時代の元禄年間(17世紀の末)以降は、海苔の養殖が普及し、おにぎりの表面に海苔をつければ米粒が手につかなくて食べやすいという理由で、おにぎりに海苔が巻かれるようになりました。このようにして、今のおにぎりの形が出来上がっていきました。