すし(にぎり寿司)

「すし(にぎり寿司)」とは何か?

寿司は、酢飯の上に魚介類などを組み合わせて作る、日本の伝統的な米料理です。

寿司を明確に定義することは日本人でも難しく、様々なバリエーションの寿司が世の中には存在します。

本記事では、寿司の中でも「にぎり寿司」について詳しく述べていきます。

一般的に最も普及している「寿司」のイメージは、酢飯の上に生魚を乗せた「にぎり寿司」でしょう。

日本に存在するほとんど「寿司屋」は、主に「にぎり寿司」を提供しています。

にぎり寿司の美味しい食べ方・マナー

「にぎり寿司」は、江戸時代の江戸地方で流行した料理です。捕れたての魚を酢飯の上に乗せて手早く提供する、当時のファストフードでした。

現在で言うマクドナルドに近いものなので、本来はあまり堅苦しいマナーなどはなく、手で掴んで食べてしまって構いません。

ほとんどの寿司ネタは、醤油をつけて食べます。その際は、寿司のお米の部分ではなく、ネタ(魚)のほうに醤油をつけるのが好ましいとされています。お米は醤油を吸収しやすいので、味がくどくなってしまい、またお米が崩れやすくもなります。

以下は、寿司に醤油をつけるときの参考動画です。

寿司はもともと手で掴んで食べる料理ですが、日本人は箸を使って寿司を食べる人が多いです。しかし、ネタのほうに醤油をつけるためには、上下をひっくり返さなければならないので、箸の扱いに慣れていない人は難しいでしょう。

日本人でも箸で寿司を食べるのが難しいという人はいます。箸があまり得意でないのならば、手で掴んで食べたほうが楽かもしれません。

にぎり寿司の薬味(わさびとガリ)

にぎり寿司を食べるときに使われる代表的な薬味は、「わさび」と「ガリ」です。

わさび

にぎり寿司は、「わさび」という、日本特産のアブラナ科の植物の根茎をすりおろしたものを薬味として使います。わさびには強い辛みと香気があり、一度に食べ過ぎると鼻がツーンとします。

わさびは、通常は、調理人が寿司を握るときにネタとシャリの間に挟みます。「サビ抜き」という、わさびが入っていないものをオーダーすることも可能です。

ガリ

にぎり寿司には、ほとんどの場合、「ガリ」と呼ばれる生姜の酢漬けが一緒に出されます。

ガリには、殺菌効果や魚の臭みを消す効果があります。ネタとネタの間にガリを食べると、口の中がさっぱりし、前の寿司の味をリセットし、次に食べる寿司が味わいやすくなるのです。

寿司の歴史

寿司の歴史は古く、奈良時代の『養老令(718年)』には、すでに「すし」についての記録が見られます。

古くからの寿司は「なれずし」と呼ばれ、米と魚を一緒に食べる料理ではなく、魚を長期間保存しておく方法でした。魚と米と塩を漬けて、米の乳酸発酵作用を利用し、魚を長期的に保存して食べられるようにします。米はどろどろでほとんど食べられない状態になり、魚が主役でした。

室町時代になると、魚に塩味付きの米をつけて、短い間漬け込み、米と魚を一緒に食べる「生なれずし」が作られるようになりました。以降、漬け込みの期間はだんだん短くなり、次第に魚ではなく米を主役とする食べ物に変化していきました。

そして、江戸時代になり、新鮮な魚と酢漬けの飯で食べる「にぎり寿司」が流行しました。これは、現在流行している「寿司」とほとんど同じものです。

これまでの寿司は発酵食品であり、早くても2、3日は「なれさせる(発酵させる)」必要がありましたが、その過程を省いて「酢で味付けをしよう」という発想に至ったのは、実は画期的なことでした。

もともと保存用の発酵食品だった寿司は、新鮮な魚が手に入る江戸地方では、ネタの鮮度と食べやすさが魅力のファストフードになったのです。

新鮮な魚と酢飯ですぐに作れる江戸時代の「にぎり寿司」は、日本各地に広がっていきました。製氷技術や冷蔵庫が普及し、生魚が鮮度の良いまま流通するようになってからは、全国のどこでも寿司が食べられるようになりました。